インドネシアのBLウェブトゥーン『Boyfriends.』が「きらら系BL」だった

投稿：2024/11/19

先日、なにか海外のBLマンガを読もうと色々ディグっていたところ、 インドネシアのBLマンガ『Boyfriends.』に出会いました。

4人組の男子大学生を主人公に、ポリアモリーな関係が描かれる大人気ウェブトゥーン作品。

特徴的な題材に加え、「まんがタイムきらら」作品のBL版 とも呼べるような、かわいらしい絵柄とパステルカラーで送られるスライス・オブ・ライフ（日常）ものの空気感にすっかり魅了されたので、この記事で紹介します。

インドネシア発の大人気ウェブトゥーン

『Boyfriends.』は、インドネシア出身の漫画家・Refrainbowによるウェブトゥーン作品です。 2021年4月にWebtoons.comで連載が始まり、現在まで2シーズン、合計200話が配信されています。

同サイトで見てみると、合計閲覧数は4億8,000万回、フォロワー数は240万人、全エピソードが3.5万いいね超という大人気作品です。

ここまで人気だと、なんで逆に自分が今まで知らなかったのか不思議で、自分が知らなかっただけでとっくに日本でも流行ってるんじゃないかと思ったのですが、調べてみた感じだと日本ではあまり知られていないようで、英語圏を中心に人気を博しているようです。

書籍版も現在まで2巻が刊行されていて、どうやらアメリカでコラボカフェなんかも開催されているみたいです。

インドネシアの作品ですが、公式の英語訳がついているので、中学高校レベルの英語が分かれば難なく読めます。舞台もインドネシアではなく、恐らく北米の大学をモデルにしたであろう無国籍な雰囲気なので、気軽に世界観に入り込めると思います。

インドネシアのBLウェブトゥーン『Boyfriends.』が「きらら系BL」だった

主人公は個性豊かな4人の男子大学生。左から順に、ゴス好きでちょっと斜に構えているGoth（ゴス）、真っ直ぐだけどちょっとおバカなPrep（プレップ）、スポーツ好きで純朴なJock（ジョック）、シャイで内気なNerd（ナード）。

ゴスを着ているのがゴスだったり、いかにもオタクっぽいのがナードだったりと、直感的に名前が付けられている感じです。また、このキャラクターのイラストから、本作のかわいらしい絵柄と色使いが伝わるかと思います。

この作品を読み始めた時、私は登場人物が4人と知って、てっきり「なるほど、2つのカップルができるのね」と考えたのですが、読み進めると、当初の私の考えが浅はかだったことを思い知りました。

突然ですが、皆さんはポリアモリーという言葉を聞いたことがありますか？

ポリアモリーとは、日本語では「複数愛」とも呼ばれ、複数人との恋愛関係を築くことを言います。 『Boyfriends.』では、このポリアモリーが重要なテーマとなっています。

この作品では、全員が全員と恋愛関係になります。つまり、 4人の登場人物から6つのカップリングが生まれます。

かねてより親密だったゴスとプレップ、社交的なジョックと内気なナード、アニメ好きという共通点を持つゴスとナードなど、それぞれのカップリングが欠けることなくすべて魅力的に描かれています。

前半で数十エピソードをかけて全員が全員との関係値をきちんと築き、平等に恋愛関係を持つという過程がポップながらも丁寧に描かれます。

私もまだ200話全部を読み切ったわけではないのですが、ポリアモリーな関係を基調としつつ、 4人の日常と恋模様が描かれる甘いスライス・オブ・ライフものとして物語が進みます。

まるで「まんがタイムきらら」作品のBL版とも言えるような作品。考えてみると、日本のBLマンガでこの手の作品はほとんど見かけたことがないなと読んでいて感じました。

『Boyfriends.』は、Webtoons.comで全話無料で読めるほか、 YouTubeで英語吹き替え付きのボイスコミックを視聴することができます。ポップでかわいいポリアモリーなこの作品、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

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